画像ファイルを取り込んでソリッドを作成する手順を説明します。
元画像ファイルが PNG 形式や JPEG 形式の場合には最初に SVG 形式に変換する必要があります。以下の例ではInkscape(バージョン0.91)を使用して PNG 形式画像を SVG 形式画像に変換しています。
Inkscape を起動し、メニューの[ファイル]-[インポート...]を選択します。ファイルダイアログで画像ファイルを選択するとインポート用のダイアログが表示されるので
ボタンをクリックしてインポートします。読み込んだ画像をウィンドウ上でクリックして選択し、メニューの[パス]-[ビットマップのトレース...]を選択します。表示される「ビットマップのトレース」ダイアログで「明るさの境界」が選択されていることを確認してから
ボタンをクリックします。変換が終わったらウィンドウ右上のクローズボタンでダイアログを閉じます。これで元画像に重なるようにベクター画像が生成されます。画像をドラッグして元画像の上から移動させ、元画像は削除します。
メニューの[ファイル]-[名前を付けて保存...]を選択し、画像を SVG 形式ファイルとして保存します。
以上で SVG 形式の画像ファイルが用意できました。次にこのファイルを FreeCAD にインポートし、ソリッド化します。
FreeCAD を起動して新しいドキュメントを作成します。
SVG 形式ファイルを 3D ビューにドラッグ&ドロップするとインポート用のダイアログが表示されるので「SVG as geometry (importSVG)」を選択して
ボタン押し、インポートを行います。SVG 画像の内容はパス(線)としてインポートされるのでこれを面データに変換します。ドラフトワークベンチに移動した後、モデルツリーで全ての部品を選択してアップグレード
を実行し、面データに変換します。SHIFTキーを押しながらクリックするとモデルツリーで複数部品を選択することができます。
次にパートワークベンチに移動し、モデルツリーで全ての部品を選択して押し出し
を実行します。押し出し用ダイアログで「Length」を 10 mm に設定し、 ボタンをクリックして押し出します。
最後に作成したソリッドをひとつにまとめます。モデルツリーで全ての部品を選択して和演算(ブーリアン演算)を実行します。
以上で画像からソリッドを作成することができました。